Racism
外国で暮らしていると自分はアジア人・日本人だなあと日々意識します。イギリスはものすごく非英国人が多いですが、階級社会に移民が混ざった感じで、たとえば大学の掃除スタッフのほとんどはインド・中東系です。旅行で外国をおとずれると、良くも悪くもどこへいっても「お客様」な日本人は人種差別を感じることはあまり無い気がしますが、暮らしているとときどきあります。
いつも行くスーパーの一人のおばちゃんは、他の人にはフレンドリーなのに、私にはにこりともしなかったり(ポイントカード持ってますか、とかの決まり文句すら言わない)。そんなただの自意識過剰かしら、と思うような小さなことはこれまでにもあったのですが、先日は非常に直接的な出来事がありました。
大学の裏門から帰宅しようと学内の小道を一人で歩いていたときのこと。向こうから10人ほどの中学生くらいの女の子集団が歩いてきました。よけて通り抜けようとすると、そのうちの数人が狭い小道いっぱいに広がってブロックするのです。
「ここ通りたいんだけど」というと、にやにやして「私あなたの言語はわからないわ」「ニーハオ」(←アジア人はたいがい多数派の中国人と思われる)とか言ってきます。「私、英語で話してるんだけど?」と言ってもにやにやするばかりで通してくれようとしません。
しばらく待ってみても動かない。そんなことでひるむ私では無いので、女の子の目を直視して冷静に強い声で言いました。「Are you racist?」
そしたら「racistだって〜、あはは〜」と去っていきました。彼女たちは自分がものすごく侮辱されたこともよくわかっていないのかしら、となんだかとても哀しくなった出来事でした。
とはいえ、ほとんどの人はとてもフレンドリーで親切です。とくに嬉しく思うのは、個人的に日本人とつきあいのあった方は決まって日本人にとても良い印象を持っていることです。とてもお行儀良くて気配りやさんでフレンドリーな方多いですもんね。私もそうありたいです。
本日の1枚は、うちから歩いて5分の道ばたで出会った野良うさぎカップル。
Hyde park
日本宛の書類をDHLで郵送するために、一番近くの(でもバスで20分位の)ウィンザーの営業所にいったら「担当が病欠で他にだれもわかる人がいないから無理」といわれ、泣く泣く帰った土曜日(日本じゃありえない!)。どうせなら、と日曜日はロンドンまで出かけました。
Warterloo駅営業所のおじちゃんとすったもんだ、30分以上かかってようやく書類は郵送完了。
買い物したり、フレンチカフェでクレープのランチしたり、しばし都会を満喫したあとはてくてく歩いてHyde parkへ。大都会にぽっかり出没するオアシス。とても大きな公園です。
みなさん思い思いにごろごろしたりお弁当を広げたり、子供たちはクリケットしたり、ぽかぽか陽気を楽しんでいました。
Richmond park
すっかり日も長く暖かくなったロンドンでございます。
友人とイングランド最大と言われるRichmond parkにピクニックに行ってきました。ほんとにめちゃくちゃ広くて気持ちいいですが、なんというかとても単調な公園です。一面草原で木も少なく、どういう手入れ方針なのか知らないですが林床が育ってない感じ。森じゃなくて公園なんだしピクニック用の芝がなにより大事なんだよ、と言われればそれまでですが…。
Richmond parkといえば、red deerです。
いるわいるわ、奈良のようです。
思ったより小さいな、と思っていたら雌と子供の群れでした。別のところには雄の群れ。見事なSexual segregation!!
「彼らは食物を反すうして消化するために休まなきゃいけないんだけど、その間は捕食者に狙われやすい。体の大きさが違うと消化速度も違うから、反すうタイミングをそろえるために体の大きさの近いものが集まってる、っていうのが雄雌で分かれている説明の一つに考えられているんだよ」と友人に話したら、分野外の友人には若干引かれた気がしました。あちこちから鹿のゲップが聞こえる中、「それをゲップのシンクロ具合で調べたらしいよ」と言うのはやめておきました。
RHULに戻りました
すっかり放置していたブログ。異国で一人寂しくふさぎ込んでたりしてたわけじゃなのでご心配なく。毎日元気に、仕事に遊びに(主にこっち?)忙しくしております。ここ最近を振り返ってちょっとだけ更新…。
北海道での調査は、まあ予想はしてたんですが、ヤリイカ絶不漁のため、産卵ペアは採集できず…。でもまあ卵はサンプリングできたから、論文1本分にはなると思いたい。ご協力いただいた北大の皆様、地元自治体・漁師のみなさま、本当にお世話になりました。
今回の一時帰国中には、ひょんなことからある筋の専門家と新たな共同研究がスタートしました。イギリスに戻ってからもデータとメールが飛び交い、非常にエキサイティングな共同研究に発展しつつあります。ほんと、一番大事なのは人のつながりですねえ。
北海道の調査の後、数日帰省しまして、10日にイギリスに戻ってきました。折良くイースターホリデー真っ盛りってことで、母が一緒にイギリスに来て、1週間ほどロンドンやCotswoldsへの小旅行などを満喫しました。本日の1枚は、ロンドンBrowns Hotelのティールームにて、アフタヌーンティー、なんと一人35ポンド!
Cotswolds。イギリスのカントリーサイドはほんとうにきれいです。
ストーンヘンジ
「いやーいいところだね、イギリス」なんてすがすがしい気持ちで1ヶ月ぶりに大学に行ったら、さすがにもう直っているだろうと思っていたうちのフロアのトイレの鍵がまだ壊れたままだった…。
鍵が壊れただけなのに何ヶ月も閉鎖
誰かがキレて"Since JAN 2009"って落書きをしてますが、すべて事実です。トイレの鍵を付け替えるのに3ヶ月。ああ、やっぱりここはイギリスなのだ…。
Meerkat Manor
MeerkatってMeercatだと思ってました。
南アフリカではいろんな動物を見ることが出来ましたが、とりわけ魅了されたのはMeerkatです。動きがたまらないんです。とうとうMeerkat ManorのDVD Boxを買ってしまいました。Series 1,2,3が全部入ったBoxを買ったらDVD12枚!いつ見終わるかなあ…。
実はヨハネスブルグ空港でも思わずClutton-Brockの本を買ってたりして。
Meerkat Manor: Flower of the Kalahari
- 作者: Tim Clutton-Brock
- 出版社/メーカー: Sunbird Publishers Ltd
- 発売日: 2008/09/01
- メディア: ペーパーバック
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というわけで、改めて綿貫さん日本生態学会大島賞受賞おめでとうございます。おまけじゃないですよ。Clutton-Brockが前振りなんですよ。